著者Sasa Ryoko
翻訳Tony Gonzalez
言語日本語→英語
判型 Hardcover, 212 pages
出版社JPIC
発売日2015.3.17
「8号(出版用紙を製造する巨大マシン)が止まるときは、この国の出版が倒れる時です」
―――2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波により、宮城県石巻市の日本製紙石巻工場は瓦礫に覆われ完全に機能が停止。日本製紙は日本の出版用紙の約四割を担っている。その石巻工場の主要抄紙機である8号の紙の供給が止まれば、出版界にとって大打撃となるのだ。
工場長の半年での復興宣言に、みな、耳を疑った。石巻市はまだ電気もガスも水道も復旧しておらず、食糧の調達すら難しい状況にあった。だが、従業員は、工場のため、石巻のため、そして出版界と本を待つ読者のため、全力を尽くした。彼らの復興のストーリーは日本人がうち立てた不撓不屈の精神の記念碑である。